LAスーパーで発見【日本のNEXTトレンド】

 海外へ行くと真っ先に向かうのが現地のスーパーマーケットです。
アメリカでは、所得によって買い物を行うスーパーマーケットが変わり、陳列されている商品がかなり異なります。

Uppermiddle層→Whole Foods Market
Middle層→Target
Lower層→Walmart 

先日Whole Foods Marketへ行き、オーガニックを主とした環境と健康に気遣った商品の多さに驚きました。
海外のスーパーマーケットが好きな理由は、現地の人の生活を肌で感じることが出来たり、意外と日本の商品を見つけることが出来たり、とても新鮮だからです。中でも、日本の商品を現地向きにアレンジされたものが1番面白いと感じます。
そこで、日本では定番のカップ拉麺がアメリカでも販売されているのが気になり、インターンの昼休憩中に食べたのですが、何か味が違う。薄味な気がしてなりませんでした。


パッケージの左下に"No Added MSG"とありますが、いわゆる「うま味」であるグルタミン酸ナトリウムが一切入っていないのです。日本では一般的に製品情報覧に「調味料(アミノ酸等)」と書かれており、MSGは安全に問題なしという見解ですが、規定内の摂取量にすべきという見解もあります。アメリカ、特にカリフォルニアでは健康志向の高い人が多く、現地のスーパーマーケットでもNo MSGの商品だけでなく、Organic、No Pasteurized、Vegan、Gluten Friendlyといった表示がされている商品を沢山見ることができます。
どのスーパーマーケットでも売られているカップ拉麺さえも健康を気遣ったものになっていることから、徐々に低所得層の健康志向も高まっていることが伺えます。
UberやAirbnbのように、アメリカのトレンドは日本でも後に取り入れられるケースが多いため、日本でも「食」への意識は今後高まっていくのではないかと思います。

↑瓶に入ったオーガニック納豆(一般的な納豆3パック弱の容量)は日本円で2600円程。
EREWHONは最先端の食トレンドを提供するスーパーマーケットです。

しかしながら日本の現実は、先進国の中でもオーガニック食品の普及率は低く、以下のような理由が考えられます。
  1. きれいな商品を求める消費者が多く、需要が小さい
  2. 認証コストが年間10万円と高く、認証を得るハードルも高い
  3. 生産者の高齢化により、取り組みが困難
  4. 日持ちがよくない
  5. 病虫害に対する補償がない、など。
現状、市場が急速に拡大しているというわけではありませんが、コロナ禍による内食化、健康志向の高まり、ECでのオーガニック食品の売り場の拡大やオーガニック食品を使用したレストランの増加など、市場は着実に成長しています。日本の次のトレンドになるかもしれません。

↑熊型のグミまでもオーガニック

オーガニックの良さは、具体的にはあまり知られていませんが、以下のようなものが挙げられます。
  1. 有害な合成農薬を減らすことが出来る→農薬は自閉症、ADHD、肥満など子供の成長に悪影響を与える可能性があります。
  2. 食べ物の栄養価を高める
  3. 花粉を運ぶ蜂に良い影響がある→農薬は蜂の主な死因です。
  4. 家畜が自然に暮らすことが出来る→多くの家畜はストレスの多い環境におり、薬物依存症になる場合が多いそうです。
  5. 水質が改善し、飲料水の安全性を高める、など。

未だオーガニック=「意識高い系」のイメージが抜けきらず普及率の低い日本ですが、食品だけでなくオーガニックコスメの認知度も上がってきているように思います。私自身、SNSを通してそのような製品を紹介するインフルエンサーが増えていると感じます。このNEXTトレンドが流行で終わらぬよう、表面的なもので終わらぬよう、課題は数多ですが自分なりに問題意識を持ち考えてみようと思います。


横森英奈



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