アメリカの大学の卒業スピーチ「豊田章夫社長」

 2019年に、豊田章夫社長の母校である「BOBSON COLLEGE」での卒業スピーチを、日本の大学生インターン生に検証させました。インターン生教育プログラムの一環として、企業のリーダーのスピーチを分析させていますが、今回が、初めての日本人であり、創業者でないリーダーのスピーチでした。

 世界的企業に成長した「豊田自動車」の3代目社長として、どのようなメッセージを卒業生に送るのか?非常に興味がありました。どの創業者のスピーチも、動物的なものを感じますが、豊田社長には動物的なものがなかったですが、優雅さがありました。


 スピーチでは、「トヨタは、今でもスタートアップの企業として、新しい物に取り組みたい」と語られていましたが、既に出来上がったブランドがあり、創業時のような「ハングリー」なスタッフも少なくなっており、年功序列と言う日本のシステム下で、どのように若い人にモチベーションを与え、実際に企業を動かされているのか?色々検証してみたくなりました。

 弊社では、毎年「CES」と言う全米最大の家電ショーに参加しています。オートセクションはその中でも花形で、毎年、大々的なブースで新しい技術を各社が発表しています。トヨタも、以前はすばらしいブースをお持ちでした。その様子が変化したのが4年前です。

 多くの企業が「エレクトリックカー」「自動運転」を手掛けていましたが、トヨタはその当時も「ハイブリッド車、ハンドルのある車」を展示されていました。今年は、スマートシティを展示されていました。何となく、トヨタだけが、オート産業から取り残されているような印象すら受けました。

 先日検証した「ゴーン氏」は、10年前のスピーチで「ハイブリッド」はトヨタがトップを取ったが、エレクトリックカーは日産がトップを取ると語っておられました。トヨタの今後の生き残りは、業界で「ある分野」のトップを取る事です。自動運転も既に他社より大きく遅れを取っています。エレクトリックカーも同様です。その先の車の形は、どのようになっているか?その先を予測し、開発に従事するスタッフが、テスラーでなく、トヨタに魅力を感じるだけの企業、リーダーであるか?豊田社長に、若者を「わくわくさせる」だけの魅力があるか?

 日本のトップ企業である「世界のトヨタのリーダーとして」若者をわくわくさせ続けていただきたいです。

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