ファーマーズマーケットで販売されていたトマトです。 形や大きさが不ぞろいなものが良しとされているそうです。 |
M-Cross International Corporationインターンシップ中の武田光陽です。
先日、Nickiさんと片上さんのファーマーズマーケットでのお買い物にご一緒させていただきました。
私が、訪れたトーランスのファーマーズマーケットは、公園の一角で地元の農家が直売しているマーケットです。そして、売られているものはすべてオーガニックのものということでした。
野菜や果物は量り売りされています。 |
キウイです。やはり形・大きさが不ぞろいです。 |
私は、様々な農産物、畜産物を生産している農家や企業が集まって、オーガニック食品を販売している場を見て、日本でもオーガニック食品を取り扱う店舗やファーマーズマーケットが増えるのではないかと考えました。
そもそも、オーガニックとは、日本語で「有機的」という意味です。USDAによると、オーガニック食品とは、簡単に言うと、化学合成農薬、化学合成肥料、そして遺伝子組み換えされた種子を使用せず育てられた農産物と、自然に近い環境で育てられ、抗生物質やホルモンを摂取せずに、100%有機食材の飼料を食べて育った動物の肉や卵などのことを言います。
オーガニックの良いところは、栄養が豊富であるということです。また、オーガニック食品は、化学肥料による残留農薬の問題がなく、遺伝子組み換え技術を使用していないため安全でもあります。また、化学肥料を使わないため、自然環境に良く、天然資源の保護につながったり、生産者の安全にも寄与します。
また、今回のファーマーズマーケットの場合ですが、生産者の顔を見て購入することで、安心感も得られます。
しかし、安価な化学肥料を使わなかったり、遺伝子組み換えされた種子などを用いないなど、コストをかけて生産するため、大量生産のものと比べると割高になってしまう傾向があります。
アメリカでは、大量生産されたものを避け、オーガニックのものを選んで食べようとする人々が多くいます。今回のファーマーズマーケットでも、値段が一般的なスーパーに比べて割高なのにも関わらず、買い物客で混雑していました。さらに、ファーマーズマーケットはアメリカのいたるところにあります。また、日本人でも知っているような有名なスーパーマーケットでもオーガニックを意識した品ぞろえをしているそうです。
一方日本では、オーガニックを扱う店舗は首都圏を中心に存在しますが、一般的なスーパーでは、オーガニックや有機野菜ばかりで野菜類や肉類の棚が埋まっていることはありません。また、オーガニックの安全性の高さを意識して購入する人も少ないように思います。実際、私も、その商品がオーガニックかどうかを基準に購入するかしないかを考えたことはありませんでした。
では、大量生産が可能な慣行農業で育てられた農産物や、ケージの中で飼育され、慣行農業で作られた飼料を食べる動物の肉や卵と、オーガニックのものは何が違うのでしょうか?
まず、先ほども述べましたが、値段が違います。オーガニックのもののほうがコストがかかるので、基本的に高い値段が付きます
次に、安全面です。オーガニックは、化学肥料や化学合成農薬などで育てていないため、より安全であるといえます。されに、これらを使っていないため、自然環境にも悪い影響を与えず、天然資源(土壌など)の保護にもつながります。また、化学農薬を使わないため生産者の安全にも寄与します。
最後に、栄養価に関してですが、日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会によると、オーガニック食品のほうが優れている野菜などは確かに存在しますが、データ収集や分析がいまだ不十分で断言はできないそうです。
このように、オーガニック商品かどうかによる違いは、いくつかあります。この違いが評価されアメリカなど欧米では盛んに取り扱われています。特に、安全性については、注目されているようです。
一方で、先ほども述べた通り、日本ではあまり流通されていません。しかし、近年では、オーガニックの商品の販売に取り組む大手スーパーも現れてきています。
私は、欧米に追随する形で、これから日本でも、よりオーガニック商品や有機野菜は知名度を増してくると思います。そして、オーガニック商品の生産が盛んになり、取り扱う店舗も増えて、市場規模も拡大するでしょう。
さらに、現在、フードテックと呼ばれる、食と技術の組み合わせで新たな価値を生み出そうとする流れも出ています。これには、農業も含まれているので、オーガニック商品をいかに低コストで生産するのかといったテーマで考えてみても面白いのではないかと思います。
オレンジです。よく見ていただけると、日本の品種を表すKishuやSatsumaの文字が見えると思います。 |
2020/3/11 武田光陽
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