インターン生が思う。「考える」とは

    インターンシップを通して、「常に考えること」の大切さを教えて頂き、意識するようになりました。しかし、議論になった際、「自分は今、必死に考えている」と思っていても、頭の中は「ああ、どうしよう。困った。このままじゃだめだ。黙っていても何も進まないけど、でもどうすればいいんだろう。」という状態でした。自分の知識不足と、考えることの訓練不足で、結局何も考えられていないことがありました。

 「考える」とは一体どうすれば身に付くのか。そう悩んでいた時、一冊の本に出会いました。そこには、“自分の頭で考える事、それは「知識と思考をはっきり区別する」ことから始まります。”と書いてありました。私には、まだ十分な知識がないため、このスタート地点にも立てていません。しかし、今まで蓄えた知識を述べることが「考える」のではなく、自分の先入観から抜け出して、柔軟にゼロから考える必要があると思いました。


 この本で紹介されていたことですが、「これを見て考えて下さい」という、練習問題がありました。私は、この練習問題について、野球ファンの高齢化が進んでいる。若者が少ないため、これから野球の人気は落ちるかもしれない。野球ではなく、違うスポーツでビジネスを考えるべきか、と考えました。しかし、本から学んだことは、野球ファンの高齢化が進んでいると言われていることを、多くの人が認識しています。視聴率を分析すると、巨人戦ですら視聴率が伸び悩んでおり、若者が見ていないという結果が出ています。「知っていること」は、通常「知識」と呼ばれており、「情報に基づく思考の結果」とは異なるのです。
 野球に対する知識に惑わされず、「自分の頭で考えた」人の回答は全く違うものになるそうです。留学生から、この様な質問があったと本には書かれていました。まず、留学生からの質問は、「日本では20代~30代の人と、40代の人ではどちらが裕福か、余暇に使える時間は年代によって違うのか」というもので、「日本においては、中高年や高齢者の方が、若者より裕福で、定年退職をした60歳以上の人は、金銭的にも余裕があり、余暇時間も長い」と回答されました。その答えを聞いて留学生は、「日本のプロ野球界の未来はとても明るい。裕福なファンが増えている。遊びや趣味の選択肢が多い若者より、趣味が少なく、余暇時間の多い、高齢者のファンが増えているのは、素晴らしいこと。」と答えたそうです。

 なるほど、この様な視点もあるのかと気づかされました。そして、何かについて考える際、多方面から考える重要性を学びました。私は、ネガティブから入りましたが、彼はポジティブから入っています。ですが、考えるということは「多方面から、検証、仮説を立てる」ことだと感じました。私は、物事を極端に、一方方向だけで考えてしまう性格です。この性格が、考えることの妨害になっています。多方面から検証、仮説ができるようになる訓練をして、考えられる人間になりたいと思います。

2020/01/08 八巻美穂

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