インターン生が調査。フィリピン教育の魅力


 私は日本の現状を調べていく中で、現在起こっている問題の根底には「教育文化の違い」があるのではないかと思いました。そこで、フィリピンの小学校での教育ボランティアの経験をもとに、現地で感じた「フィリピン教育の魅力」について書かせて頂きたいと思います。


 日本と違う点は、義務教育期間は13年間で、幼稚園から高校まで一貫教育となっています。基本的には、現地のタガログ語ではなく、英語で授業が行われます。英語を話せる人の数を示す「英語人口」という指標では、人口1憶人の92.58%が英語を話し、世界全体で3位です。日本の英語人口は、わずか170万人で、人口1268憶人の8.4%の割合です。


日本とフィリピンでは授業の進め方や内容、教師の立場など、異なる点がたくさんありました。例えば、フィリピンの学校では生徒同士で考え、発表し合うグループワークが多いのが特徴です。先生が一方的に話して終わる授業は、ありませんでした。教科書もほとんど使用しませんでした。


 この教育システムの良いところは、他者の考えを知ることができる点だと思いました。自分と違う発想、幅広い考え方を知ることで、想像力が豊かになると思います。また、グループワークを取り入れることで、子供たちの自発性や、問題解決能力を養い、チームワークを学ぶことができます。社会の一員として生きていくために必要とされる能力を、学校の学習時間にも習得できるのは、とてもいいメリットだと感じました。


 私は、幼児の頃から、グローバリゼーションを意識した教育、多文化が入り混ざるこの国は大きな可能性を秘めており、国策が現在も抱えている政治腐敗や貧富の差をなくしていくことで、ここで育つ子供たちによって、更なる成長を遂げる国となるのだと思いました。また、日本の教育システムでは、いかに日本人となるかが第一のゴールとなっていると感じました。私達は、外国に対する興味は驚くほど欠如していて、“言われたことだけに従うロボット”となる以外のいかなる望みもないのです。そして、ほとんどの日本人は、日本語以外話すことができないと確信します。


私は、今も自分の思っていることが正しいのか、他人からどう思われるのか、気にしてしまう臆病な性格があります。しかし、フィリピンで見た子供たちのように、自分の意見に自信を持って、周りを気にせずに、生きていきたいと思います。

2019/12/06/八巻美穂

コメント