日本人人材教育とインターン制度の課題

 弊社では、長年、インターン生を受け入れており、また、新人の人材教育にも、相当な時間を使っています。成果はでているのか?と自答してみると、正直なところ、即答できないというのが現状です。

 日本においても、アメリカにおいても、大企業でも、中小企業でも、人材教育は最重要課題であることは間違いありません。弊社の最近のブログでは、日米の教育の差や、アメリカの最新の教育システムについて紹介しています。

 弊社においては、国際ビジネスに従事できる人材を育てることを中心に人材教育を行っておりますが、アメリカの教育を受けた人材は、ある程度のスピードで育つものの、日本の教育しか受けたことがないスタッフ、インターン生については、ビジネスの人材教育をするスタート地点に立つまでに持って行くことすらできない事例も多いです。

 そのために、企業の人材教育というより、学校、家庭でのお勉強の延長のようなことを平行してやらざるを得ないというのが現状です。弊社のような中小企業においては、日常の業務があるために、インターン生教育は、どうしても就業時間外となってしまいます。



 ゲームをしながら、食事をしながら、考えること、自分を表現することの訓練をしています。しかしながら、このような教育は、短期間できるものではありません。日本人学生のインターン生が、弊社でインターンをするのは、通常1か月~3か月。この期間でできることは、ほんの少し。

 日本の某コンサルタントの方が、ホワイトカラーこそ、子弟制度。弟子入りをしないと、人は育たたないと公演でおっしゃっていたことがありました。職人と一緒で、一人前のコンサルタントになるには、相当の時間がかかります。

 人材教育を受ける側だけでなく、人材教育をする側の忍耐が必要です。日々の業務に追われながら、継続し、忍耐するには、かなりの決心と忍耐力が必要です。その決心が、企業側になければ、当然ながら、人材教育を受ける側はついて来ません。

 弊社の経験より、人材教育は、大学生からでなく、もっと若い年代からする必要性を感じ、最近では、業務時間外に、弊社スタッフが、アメリカの教育制度の研究をし、日米の教育の比較のコラムを、自主的に初めたものと思います。

 世界の市場が急変し、グローバル化が進んでいる現代において、今後の日本企業の在り方と、今の若者の現状を考えると、不安以外の何もありませんが、不安がっているだけでなく、やらなくてはならないことに目を向け、継続するしかないと思いつつ、あまりにも大きな課題のために、心が折れそうになるのは、私だけでなく、弊社スタッフも同じみたいです。先日、アメリカ人スタッフより、「私達が今やっていることの結果は、私達の時代で、見ることはない。でも、やり続けなければならない」と、言っておりました。

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