「LOCAL」スーパーマーケットも地域の力を重視

世界をリードするナチュラル・オーガニック系食料品店であるホールフーズマーケット。
訪れるたびに新たな発見があります。

今回注目したのは、こちらの店内掲示です。今まで見落としていましたが、店内のいくつかの場所に「local」の文字がありました。


生産者の顔、生産地、商品への思いを消費者に伝えています。

気になったのでホームページも確認したところ、より詳細な情報が掲載されていました。生産者のストーリーを読むと、その商品に親しみが湧いてきます。


 昨日の記事では、生産者から消費者への直接供給の場であるファーマーズマーケットについて触れましたが、ここでも生産者の顔が見える販売が重視されているようです。スーパーマーケットでありながら、生産者と消費者の双方に寄り添うことを諦めない、ホールフーズの思いを感じます。

 お菓子売り場でも「local」を見つけました。


 ホールフーズのブログを確認すると、いかに地元が重視されているかということが分かります。オープン当初から地域コミュニティのサポートを続けてきたホールフーズでは、店舗で販売されている農産物の約25%が地元の農場で生産されており、その他の製品についても、通路に並ぶもののうち1030%に地元の生産者が関わっているそうです。
 
 ホールフーズは、店舗で地元産のものを紹介することに加え、「Local Producer Loan Program」という、地元農家や職人のための低利融資にも着手していると分かりました。これまでに提供されたローンは2,200万ドル以上になるとのことです。


 自然・有機という魅力を超えて、地元生産者と深く結びつくことで、新鮮・ヘルシーな地元の食品を提供できるスーパーマーケット、という新たな立ち位置を確立しているように思います。

 アッパー層が通う、最先端のスーパーマーケットが、このような取り組みに力を入れ、積極的に情報発信しています。広範囲での大量生産・消費が終わり、本当に良いものを必要な分だけ、という地域の力を重視する時代への変化(回帰)を感じました。

2019/08/15 原唯奈

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