健康になろうとする国、しない国

 相変わらず、アメリカのオーガニック浸透率に驚かされる日々を送っています。先日は、オーガニックの豆腐を使ったスンドゥブのお店があるということで、代表がランチに連れて行って下さいました。


 こちらがメニューです。


 メニューの中央には、米農務省認定のオーガニック豆腐を使用していることがしっかりと記載されています。(ハウス食品のアメリカの現地法人が販売しているこちらの豆腐、日本では製造すらされていないそうです。日本でオーガニックが当たり前になる日はまだまだ遠いのだろうなぁと感じました。オーガニックの良さを教えていただいて、知り始めているからこそ、そんな日本の現状に焦りと恐怖のようなものを感じてしまっています。)


 実は私、このお店に来たのは2回目です。今回はオーガニックの豆腐が使用されていることを事前に教えていただいていたので、しっかりとメニューの中からこの情報を見つけ出すことができましたが、もし教えていただいていなかったらきっと見落としてしまっていたと思います。前回はオーガニックの価値もあまり分かっていませんでしたし、もちろん気が付いていませんでした。これも、オーガニックかどうかにこだわらない日本での生活によるものでしょうか。価値を知らないか知っているかで、オーガニックが普及する速さは大分変ってくるのではないかと思うのですが、日本にはそれを知る機会があまりないように思います。

 ちなみにアメリカのスーパーでは、これと同じ豆腐がこのように販売されています。


 品質を保証するマークが4つも付いています。ここまでしないと消費者に安心してもらえない、というのがアメリカのレベルなのだなぁと実感します。

 そして、頂いたスンドゥブがこちらです。


 豆腐を食べて、「うん、これはオーガニックだ!」と感じることができるほどの能力は今の私には無いのですが、環境にも、体にも配慮された食べ物を食べていう事実を知って食べていることが重要なのだと思います。意味を知って、多少高くても自分たちの意志でそれを選ぶ人が増えてこれば、社会の状況も変わり始めるはずです。

 今回驚いたのは、「オーガニックカフェ」とか「オーガニックレストラン」と謳って、売りにしているわけではないお店でも、当たり前のようにオーガニック商品が使われていたことです。「オーガニック」という言葉が、流行りとか、ファッション感覚で使われる段階を超えてきているのがこの国なのかもしれません。

 きれいで、健康で、幸せだと思って暮らしてきた日本ですが、離れてみると、気づかされることが多いです。気がついても、そこからどうすればよいのか…と考えてしまいますが、分からなくても、色々なものを見て考え続けなければならないと思っています。改めてその必要性を感じた体験でした。

2019/07/11 原唯奈





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