「今すぐ手を打たないと大変なことになる」という思い込み

 こんにちは、櫻井夢人です。

 今回は、今、私が読んでいる書籍「Fact Fullness(ファクトフルネス)」からの一節について、思ったことを書いていこうと思います。その前に、Fact Fullness(ファクト・フルネス)について、簡単に説明いたします。Fact Fullness(ファクト・フルネス)とは、正しいデータや事実を元に、世界を読み解く習慣のことです。

 現代の社会は、インターネットの進歩で、簡単に情報が手に入れられる反面、正しい情報だけでなく、間違った情報も簡単に手に入ります。そのため、情報力のない人は、間違った情報を鵜呑みにし、世の中を間違って判断してしまうのです。そうならないために、日頃から正しい情報と間違った情報を見極め、物事を正しく判断するための習慣づくりをする必要があると、著者は述べています。

 今回は、ファクトフルネスの中の一節に「今すぐ手を打たないと大変なことになる」という思い込み」という文があり、それについて思ったことを書いて行きます。



焦り本能は判断を鈍らせる

 よく、ネットショッピングやテレビショッピングで、「今だけ〇〇%引き」や「先着〇〇名様限定」みたいな謳い文句がありますが、これは、人の焦り本能を潜り、買わせる方法です。この方法を受けた消費者は、今すぐ買わないと、安くで変えないとか、売り切れてしまうとか、焦りを覚え、必要がなくても、ついつい買ってしまいます。

 皆さんにも、一度はご経験があるのではないでしょうか?これは、様々な場面で経験することですが、焦りの中で正しい判断をすることは、経験値や情報力、能力がないと非常に困難です。

正しい判断ができない人は食い物にされる

 上記の手法は、様々な場面で使われています。例えば、最近でいうと、「令和詐欺」です。「元号が新しく変わるので、これまでのキャッシュカードは使えなくなります。早く更新しないと、、、」などと伝え、キャッシュカードの情報を盗む手口です。当然、そんなことはありえないのですが、情報力の乏しい人間は、この手口にハマり、焦りの中、情報を伝えてしまいます。他にも、災害や投資、ビジネスなど、人の焦り本能を利用しようとする場面は多々あります。

焦りの中で正しい判断をするためにはどうすればいいのか

 では、焦りの中で正しい判断をするためにはどうすればいいのでしょうか?そうならないために、書籍内でも述べられていましたが、情報力がまずは必須です。なぜなら、情報力があれば、その情報や相手が言っている内容が、正しいのかどうかを判断することができます。そのためには、日頃から、信頼できる情報リソースからのインプットが非常に重要になります。

 しかし、その情報が本当に信頼できるものなのか、判断する必要があります。そのため、次に重要となることは、見極め力(判断力)です。世の中には、一つの事柄に対して、様々な情報が錯綜しており、どれが事実なのか判断しなければなりません。
 しかし、この能力は、簡単に身につくものではないと思います。身につけるためには、常日頃から情報に触れることも重要ですが、経験値がないと、身につけられるものではないのではないでしょうか。人生の中で、時には情報に騙されることもあるかと思いますが、そこから学び、身につけていく必要があるかと思います。

ビジネスの世界では、焦りの中で正しい判断を迫られる

 ビジネスの世界では、焦りの中で、正しい判断をしなければいけない時があります。日常生活の中であれば、一度立ち止まって、この情報が本当に正しいのかを判断する時間がありますが、ビジネスの世界では、毎回そうではありません。特に、商談の席です。交渉において、判断を間違えることで、会社に大きな損失が出てしまう場面はあります。ここで正しい判断を下せるかどうかは、自分次第でしかないです。これまでのビジネス経験や、情報力、知識をフル活用して、乗り越えなければなりません。

実体験から

 私は、それほど大きな判断に迫られたことはありませんが、焦りの中、間違った判断をしたことがあります。それは、独立を考えた時です。SNSやスタートアップニュースなどで、自分と同世代の若者が、起業し、成功を収めていく中、憧れと遅れを感じ、焦っていました。自分も早く独立しないと、彼らには追いつけないと考えていました。

 しかし、世の中の企業で、3年以上存続できる企業は、10社に3社、10年以上は7%という事実を把握していませんでした。若いうちに独立するということは、それだけ経験や能力がが乏しいと状態でするので、失敗の確率は上がるということです。
 それに加え、私は、同世代で独立をするような人と比べて、能力や才能は低いので、さらに失敗の確率は上がってしまいます。自動運転化が進む社会で、キャリーサービスで独立をしようとしていたのが、その証拠です。

 その経験から、私が、彼ら以上に将来成功するためには、経験と知識、能力など身につけなければいけないことが山ほどあるのだと、再確認しました。今、独立することが、彼らを追い抜ける唯一の方法ではなく、他にも選択肢があることを、当時は判断できずにいたのだと思います。
 現在は、ありがたいことに、上場企業の新規プロジェクトに関わりながら、弊社代表や日本支社長のもとで、成長できる環境にいれていると考えています。今後、重要な判断を迫られることは、経験を積めば積むほど多くなるかとは思いますが、今の環境の中で、情報力や見極め力、経験を積み、正しい判断ができる人間になります。

 皆さんも、焦りの中で正しい判断を迫られたご経験があるかとは思いますが、その経験から、どのような要素が、正しい判断をするためには必要なことか、よければお聞かせください。

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