インターンシップ生の戯言・痴れ事・独り言⑥ リスとアメリカ

 昨日は、アルティメットというスポーツをしに、Charles H.Wilson公園に行ってきました。老若男女ががジョギング・ウォーキング・スポーツをしていました。バスケットコートや野球場もあり、家族連れ・子供たちで賑わっていました。小さい子たちは、アルティメットに対して、「That’s flying!」と言い、興味津々でした(笑)所謂、UFOと同じ形をしているので、確かに興味深いのかもしれないですね。
また、緑が多いためか、そこら中にリスがいました。彼らは、人懐っこいのかと思いきや、近くを通っただけでこちらに近づき、毛を立てながら立ち上がり威嚇するなど、人間に対する敵対心が強いようです。


 私が、アイルランドに行った際にも、公園でリスを見かけましたが、丸一日歩き回って2匹しか遭遇出来ませんでした。また、アイルランドでは多くの人がリスの写真を撮影していたのに対し、こちらでは誰も見向きもしていませんでした。私を除いては(笑)。やはり、これほどまでにリスが多いのには訳があるのではないか?そのように感じ、アメリカのリスの現状について調べてみました。

 少し調べてみても、アメリカにはリスが多いということを示唆する記事・ブログなどが沢山存在することが分かりました。下記の動画のように、私が行った公園のみならず、アメリカの公園全体がリスで溢れかえっているようです。私が昨日行った公園にも、同様にリスが沢山いました。
Boston Common公園にて

 そして、この現状には歴史が絡んでいるという事が分かりました。ペンシルバニア大学の動物学者エティエンヌ・ベンソン氏の研究によると、リスの増殖は自然発生的なものではなく、人為的なものだといいます。

 1847年、フィラデルフィアのFranklin公園にて、公園の娯楽を増やすことを目的としてス匹のリスが放たれたことで端を発します。

 1856年、ニューヨークでペットとして飼育されていたリスが闘争したのを皮切りに、次々とリスが逃走・繁殖し公園を占拠し始めました。その様子がメディアで報道され、人々はリスに心を奪われていきました。
 

 1870年代には、緑化運動が推進され、「美しいものを街に」という趣旨と合致し、リスブーム到来。その後、リスは繁殖を続け、至る所でリスが目撃されるように。

 しかし、異常繁殖したリスは、屋根裏に住み着き、田畑・庭を掘り起こし、他の動物への餌を食い散らかすなど、人間にとって害のある行動をするように。その後、リスブームはすっかり過ぎ去り、公園のアイドルから一転、害獣として忌み嫌われるようになりました。

 現在では、以下の様な標識が立てられ、リスに餌を与えることで罰金を科せられることもあるそうです。リスに触れることで感染するという認識も広がり、もはやリスを可愛がる人は殆どいなくなってしまったというのが現状です。

 冒頭でお話ししたように、アメリカのリスは人間と遭遇する機会が多いのにも関わらず、人間に対して強い警戒心を持っています。もしかすると、自らのエゴで増殖させたリスを無碍に扱っているという人間への怒りを表現しているのかもしれません。



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