テレビがないアメリカ実業家の家庭

 私が個人的に、親しくしている「アメリカ人実業家(彼が27歳の時に知り合い、現在39歳)」の家庭には、テレビがありません。彼は白人のエリート階級育ち、奥様は台湾人で、育った環境も、文化も全く違う二人の間には、6名の子供がいます。

 ある意味、真逆の二人の間で育てられた子供たちを、10年間見て来ました。現在、コロナウイルスで、多くの人の生活スタイルが変わろうとしています。しかしながら、この家族の生活スタイルは、何と、コロナ前とコロナ後でも、ほとんど変わっていません。

 この家には、テレビがありません。そのために、家族団らんは、みんなでテレビを見るのではなく、みんなでボードゲームをしたり、料理をしたり、クラフトをしたり、お家の改造をしたり、庭で野菜や果物を作ったりすることです。

 子供たちは、もちろん学校に行っていますが、コロナ前から、学校以外に、家庭での学習をしていました。全員が何らかの楽器を演奏できます。毎日、読書の時間があり、それぞれ、興味のある本を読む習慣があります。

 全く同じ教育をしているのに、子供たち6名は、全く違う性格で、興味を持つことも全く違うと、お母さんが良く言っております。この家庭には、テレビがありません。そのために、情報は、自分が興味が持たなければ入って来ないわけです。そして、それぞれ、自分の興味がある情報を探し、そして勉強しています。

 おうちの各セクションに、PCが置いてあり、気になることがあれば、オンラインですぐ調べるというようなシステムになっています。それでもわからない場合は、父親に聞いています。父親は、これは自分の意見だが、他の意見も聞いてみると良いというアドバイスをしていました。

 今、コロナ問題で、テレビをつければ、どこも同じような報道しかしていません。これは、日本もアメリカも同じです。与えられた情報をそのまま鵜呑みにする98%の方々と、与えられる情報がなく、疑問を持って、正しい情報を得ようとする2%(この数字は、私の憶測です)では、今回のコロナ問題、世界経済崩壊の本当の事情など、受け止め方、考え方が、二極化していると思います。

 疑問を持つ、興味を持つ、自分で調べる、真逆の意見を検証する、そして、自分なりの判断をするという教育をされている子供たちは、どのような環境下でも、対応していける力を持っていると、今回のコロナ・経済崩壊問題で思いました。

 昔も今もそうですが、少数派が、世界を制覇していることは、間違いない事実です。それを知りながら、人生設計を立てるのと、知らずに流されるのでは、大きな差がでます。

 メディアというものは、少数派が利用しているので、なくなることはないでしょうが、今後、子供の教育をするにおいて、メディアをできるだけ遠ざけるという方針を取り入れた方が良いと、今回の問題で感じました。


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