オンラインとオフラインを繋ぐTarget

  アメリカで1800店舗以上を運営している小売店、「Target」に行ってきました。

 店内は、商品のジャンルごとにはっきりとセクション分けされています。清潔感があり、料理のイメージに合ったキッチン用品売り場、デパートのような化粧品売り場など、売り場によって風景が変化するのを感じました。この感覚は「Costco」などの、倉庫型の小売店では感じられないものです。

 さらに、重要な役割を持っていると感じたのは、こちらのショッピングカート。


 Targetの象徴である赤色と二重丸が印象的な、オリジナルのカートです。レジもTargetならではのデザインでした。


 実店舗で物が売れない時代と言われていますが、Targetは店内の空間づくりに力を入れいていると感じます。

 Targetのオンライン販売収益は2019年第一四半期において42%増加しており、それに貢献しているのがオムニチャネルの導入です。オンラインでの購入と店舗での受け取りをリンクさせることで、消費者のシームレスな購買体験を実現させました。

 ネット注文した商品を店舗の駐車場で受け取る「drive up(ドライブアップ)」のサービスは、Targetの特徴です。車社会のアメリカでは、オンラインで購入した商品が届くのを待つよりも、よりスムーズに、好きなタイミングで商品を手に入れることができると考えられます。

 オムニチャネルによってあらゆる販路を繋げることは、今後の小売店経営における要です。オンライン、実店舗の両方を活用することで、さらに利益が生まれると分かりました。

 オンラインを経由して実店舗を訪れる消費者に注目すると、実店舗の運営にも力が抜けません。そういった意味で、Targetのように店内のデザインにこだわることは、十分意味があるのではないかと感じました。

2019/07/15 原唯奈





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