日本のユニコーン企業

 日本から唯一ユニコーン企業として選出された、「プリファードネットワークス」について調査しています。


 昨日の記事で、アメリカに多数のユニコーン企業が存在しているのは、経営面での支援が大きな理由の一つだとしましたが、プリファードネットワークスも、世界的な企業との関係から、更なる力を得ていると分かりました。

 人工知能・Iot・深層学習等の分野に特化したプリファードネットワークスは、2006年に学生6人が立ち上げた組織を母体とし、2014年に設立されたスタートアップ企業です。約140名の社員は、若いながら世界レベルの技術者集団によって構成されています。

 大企業との関係としてトヨタを例に挙げると、設立のわずか7カ月後には、トヨタが10億円を出資し、共同開発を開始、2017年には、追加で約105億円の出資を行う、などプリファードネットワークスに対する注目度の高さがうかがえます。ベンチャー企業に対する100億超の出資は、トヨタ史上最大のものでした。この出資によって、AI技術開発の更なる加速、運転技術の向上など、双方の利益が期待されます。

 その他にも、設立同年にNTTコミュニケーションズと、資本・業務提携契約を締結、マイクロソフト、インテルといった世界の超巨大企業による協業や出資を受けるなど、国内外の大企業と、多くの関係があると分かりました。出資や提携が力を生み、それに注目した企業が新たな関係を構築する、という循環が存在しています。

 大企業との関係から得た力をもとに、少数精鋭の会社として、小回りのきく研究・開発をすすめる、というスタートアップ企業発展の構図を、プリファードネットワークスは実現させていると感じました。

2019/07/29 原唯奈






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