極めてこその面白さ

自らの将来について考え始めている私にとって、重要なことに気づかせていただいた1日でしたので、そのお話をさせていただきます。

今日は、長いお付き合いがある美容師の方を訪ねるという代表に同行させていただいて、サンタモニカまで出かけました。

色々な世界の方と出会って、多くのものをみるべきだというインターン生に対する代表の思いで、お供させていただくことになったのですが、日本人トップクラスの技術はさることながらその人間性も非常に優れている方だと事前にお伺いしていたので、お会いできるのを楽しみにしていました。

美容室に到着です。外観からは、美容室だととても分からないような場所。


際にその方にお会いすると、オーラの違いを一番に感じました。うまく表現することができず申し訳ないのですが、美容師さんだと分かっていながらも、芸術家の方と会っているような気持ちでした。

代表と髪についてお話された後、美容師さんはほんの少しの間考えると、「よし」とカットを始めました。その後は迷いなく流れるようにカットを進めていらっしゃって、私はその様子から目が離せませんでした。頭の中にカットの方法や流れ、お客様の髪の特徴や要望が全てまとめられていて、培ってきた素晴らしい技術やセンスによってそれが実現されているのだろう、と感じました。

美容室で髪をカットしている様子というよりは、画家の方が絵を描いている様子を見ているような気持ちだったという表現もできるかもしれません。非常に洗練された世界です。



カットの最中に様々なお話もしていただきましたが、一番印象に残っているのは、「何でもプロにならないと面白くないよ」という美容師さんの言葉です。既に素晴らしいお仕事をされているにも関わらず、新しいカラー剤や流行について真剣に勉強されているということが、初めて会う私でも分かるほど、自分の仕事を極めている方でした。そして、周囲まで明るくするほど楽しそうに仕事をされていることが分かりました。

ここからは代表にお話ししていただいたことの一部も含まれてくるのですが、何かを始めるときは、偶然流れてきた何かしらのチャンスを自分の勇気でつかむということしかできないそうです。言い換えると、自分にぴったりの職がいつか自分に分かるとか、それを待つというのはあまり現実的ではないとのこと。

やりたいことがわからない、と決めつけて考えることや集中して何かをやってみることを遠ざけていた私ですが、物事を始めて、面白くなってくるまで極めるということがいかに魅力的なことか分かりました。

その後も一日を通して、何かを極めた人のかっこよさや、極めたその先を楽しむということについて考えました。共通して言えるのは、何をするにも徹底的に基礎から学ぶ必要があるということだと思います。

面白いと感じることのできるものに出会いたい、という思いはありますが、自分の周りの何かを面白いと感じるまで極めてみようという考え方は私に欠けていました。偶然をものにする図々しさと、何かにターゲットを定めて地道に取り組む勇気を持とうと思います。

2019/06/14 原唯奈

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