大学生が考える、途上国における貧困解決のGoalとは⑤


 アメリカは立派な先進国で、人々には自由が与えられています。しかしながら、アメリカには激しい貧富の差があります。10憶円相当の家を買う人もいれば、その日暮らしが精いっぱいで道端で物乞いをしている人もいます。有名な話ですが、アメリカはわずか1%の人が所有する富が残りの99%の人の富より多いと言われています。自由が与えられていて、どうなるかもその人次第。つまりは、こうして貧しくなってしまった状況でさえも自己責任と考えられてしまうのです。これは強者には優しく弱者には厳しい世界であるとも言えます。


確かにアメリカには人生の選択肢がたくさんありましたが、貧しい人々にとっては、選び様がないのです。安い食べ物を買うしかない。医療保険は入ることが出来ない。学校で学ぶことすら諦めなければいけない。しかしながらも、選びようがなかったことでさえ「自分で選択したこと、自己責任」となります。貧しい家庭で生まれた子供はその環境から教育もまともに受けられず、将来の職も不安定になります。こうして負の連鎖は続いていきます。生まれた家庭がその人の人生を左右するといっても過言ではないでしょう。

 アメリカのような豊かな国でも、ここまで貧富の差は激しく、食べ物が手に入らない人々がたくさんいます。資本主義である以上は必ず富豪と貧民に分かれてしまうのです。しかしながら、経済発展する上で重要な自国の技術力を上げるには、全員が平等ではなく利潤獲得のために企業が競い合うことが必要です。

 このことを踏まえると、途上国を豊かにするということは果たしてどういうことなのでしょうか。アメリカのような豊かな先進国にすれば、貧しい人たち全員の生活が変わるのでしょうか。きっとそれだけでは足りないのでしょう。資本主義である以上、国の中でも格差が生まれてきます。その格差を国の援助で少しでも縮めることが先進国になった後求められていることであり、そうすることでやっとより多くの貧しい人々の生活を変えることが出来るのではないかと私は考えました。



2019/8/30
吉澤由梨香

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