日本の中小企業の問題

 この三日間、ATEXの石橋社長と、日本の中小企業の問題を論議させせていただきました。ATEXさんは、フレキシブルなLED器具の製造メーカーさんです。ホームページはこちら。石橋社長は、元パナソニックの技術者。光の美しさに魅せられ、独立後、その美しさを追求されています。

 トップクラスの品質の商品を開発し続けられています。リクルーティングされた社員の方とお話しした時に、「趣味の世界は、ビジネスにならない。ATEXの商品は、趣味の世界ぐらい品質が高い。その趣味の世界の商品で、ここまでの組織として、成り立っているのがすごいと思って、お誘いに乗りました」とおっしゃっておられたことありました。

 その石橋社長も、既に70歳。お会いする度に話題になるのが、後継者と人材教育問題。日本の経営者の平均年齢は、67.5歳、10年前は、56.4歳。要するに、10年間、世代交代がされていないと言うことです。日本には、空白の10年があるようです。リーマンショックの後、雇用が減少したことや、その他の要因により、このような現象が起きたと思います。

 また、地方の中小企業においては、優秀な人材獲得が、非常に難しいのも事実。今朝の会話でも、東京ならまだ人材獲得ができるかもしれないが、福岡で見つけるのは難しい。福岡でも難しい、大阪、名古屋でも難しいのです。優秀な人材が、東京に集中してしまっているのも現状です。

 ATEXさんのように、海外に進出されている企業の、海外担当者は、大手を退職された人が多いです。ATEXさんも、海外担当者は、全てパナソニックを引退された方々です。皆様、60歳を超えておられます。海外担当者は、ある程度、大きなプロジェクトに携わった経験者でないと難しいというのも事実です。

 大手で15年以上経験を積んで、ある程度の実力がある人は、大手が離さない、もしくは、既に独立されているという現状もあります。

 アメリカは?と申しますと、考え方が全く違うので、日本のような問題はないように思います。それについては、またの機会に。

 朝の6時からのブレックファーストミーティングを終えて、空港に向かわれました。今回も、議論の中で、多くを学ばせて、考えさせていただきました。次回は、日本で議論をさせていただくことになりました。



 

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