日本から研修参加。眠い目をこすりながら、着陸、そして仕事へ。


こんにちは。
先日の記事でもご紹介されていた、ふるさとグローバルプロデューサーの研修生として、ロサンゼルスに来ました、星野です。

現在は株式会社ふんどし部を経営しております。

会社の名前の通り、我々はふんどしを製造し、販売しているので、今回の研修では、アメリカでふんどしや日本のものは売れるのか?という問いにYes!と答えられるようにしなければなりません。

正直、アメリカでの出来事は日々洗礼ですが、MCICの方達には「事業家は修正することが仕事だから失敗し続けなさい」というストイックなアドバイスをされます。「言うは易し、行うは難し」ということで、事業を成功させるということを、背中で体現することの難しさを実感してます。

さて、本題です。

成田からロスに着陸し、そのままオフィスへ。当然眠いのですが、研修期間も短いので、そのまま働くことにしました。1日目はまず、この研修をどのように臨むか、というメンタリティから、アパレル業界がどのような構造なのか、定量的・定性的にお話しいただきました。
アパレルの人間でも国を違えば知らないことはあるであろうし、ましてやアパレル業界に足をつけてなければ知りえないことばかりです。

夜はDel amo のショッピングセンターへ。内部はこんな感じ。







ユニクロもZARAもH&Mも全部ありました。要するにファストファッションのモールってことですね。アメリカを圧巻するこのアメリカで日本の「良いけれど、高いもの」は売れるのか、ということが実際に足を踏み入れると少し不安になります。だって、安いシャツとGパンを身につけ、サイズ感としては、ダボダボのシャツかタイトでヘソが見えるものばかり。ここに日本のプロダクトを置いて魅力を伝えられるのか、直感では不安になりますよね。


今回、山勝染工の染めもののプロダクトをどのように進出させるかというミッションを研修生にはありまして、



歩きながらNICKIさんがお話しされていたのは、

1、どのくらいの価格で、

2、どのくらいの規模を、

3、どのように、

流通させるか、ということ。

1は商品の質や、特にアパレルにおいては、ブランディングの影響が大きく、
3はアメリカにおいては展示会で商品を注目してもらうことが一つの手段としてあげられますが、
意外と私にとって盲点だったのが2の「どれくらいの規模」で売るか、ということでした。

「ふるさとグローバルプロデューサー」にとって、というか全ての物販においてだと思いますが、有名セレクトショップや量販店に並ぶことは光栄なことだと言えるでしょう。仮にアメリカでハイエンドで全米展開しているurban outfittersでおいてもらうことが決定しますと、以下のような計算をすることになります。

1商品につき5着/月おかれるとして、3SKU(色とサイズの違い)、そして全米200店舗に置かれることになりますから、

5着×3SKU×200店舗=3000着

となり、月に3000着用意しないといけないことになるわけです。
アメリカにおいて、個人経営のショップ(パパママショップと呼ばれる)か、大手チェーンか、の二極化が進んでおり、日本の小売店状況よりも顕著な形で特徴が表れています。

そのような状況下で100店舗を超える小売店に置かれることは一見まゆつば物ですが、いいことばかりではないのですね。

なぜならば山勝に現状、そのような生産力があるかどうか、ということをじっくり考えなければいけないし、ないのならば、日本のお客様を犠牲にしてまで、アメリカへの製品を作らなければならないかもしれない。The more is betterではなく、バランスを考えなければならないということ。


ちなみにSKUとは・・・。
SKU【stock keeping unit】 ストック・キーピング・ユニット。 単品で在庫管理する単位。 カラー、サイズ別の絶対単品(集合単品)ではなくスタイルやパッケージで在庫管理する場合と色、柄、サイズ、フレイバー、パッケージなど絶対単品で在庫する場合とがある。)

したがって、伝統文化を引き継ぐ会社において、高級百貨店やセレクトショップに置かれることはとても今後のビジネスにとってプラスになる一方で、日本とは比較にならない規模の国土、消費量を誇るアメリカでは、生産者のキャパを軽く超えさせてしまう可能性がある、ということです。

この日の研修でのNICKIさんの説明は、ビジネスにはそれ相応のキャパシティがある、ということを認識させる分かりやすい例でした。

<2日目。>

今日もロスは天気がいいですね~。




オフィスです。



この日はメディアにどう売り込むか、バイヤーにどう伝えるか、といったことを学びました。

バイヤーに商品を伝えるために使われるのが、Brandboomというサービス

これは招待リンクを送った相手に商品を見せることができる、というもの。
 http://www.brandboom.com/ http://www.brandboom.com/

先のコレクションに出すものを一般公開することはコピー防止のためにしないのですが、このサービスならば、同業者に知られずにバイヤーに商品リストを伝えることができるのです。

そして、そのあとはピッキング。MCICがフラッシュセールを行ったことにより、2000ドル分ほど売れたとのこと。


そもそも、みなさん、フラッシュセール、というのをご存知でしょうか?フラッシュセールとは、Webマーケティング手法の一種で、期間限定で、割引価格などの特典が付いた商品を販売する方式のことです。在庫処理もそうですが、トレンド、購入者の嗜好を知ることが可能です。

ozsale
Touch of modern

本日はそれによって売れた商品をピッキングする作業を行いました。

ブランドは日本でも話題のanelloですね。よく電車の中で20代の若者がつけているのを見ます。(若者って自分もか)

4、5人で総出で製品番号を見ながら、取り出すというもの。












なかなかの肉体労働です。

nickiさんにご指摘いただいたのは、こんなに多く見えても売り上げは2000ドル、こちらの取り分は400ドル。今、皆で1時間ぐらい働いたから、結局大した稼ぎにはならないな、ということ。物販って難しいですねぇ。。。



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